物事を巧みになしうる生まれつきの能力。
才知の働き。物事をうまくなしとげるすぐれた能力。技術・学問・芸能などについての素質や能力。
(引用 コトバンク )
才能と言うと、とても特別で限られた人のみが持っているもの、と感じることはありませんか?どの業界にも、『目を見張る活躍』『抜きんでた能力』『神に愛されている人』といった飛び抜けた輝きを放ち、人々を魅了する技があるものです。
そしてその恩恵は、多くの人に喜ばれ、とても役立つものとなっています。私たちは、そんな方たちを【才能がある】【天才】と呼び、特別な人とみるでしょう。
ところが才能とは、こうした特別に選ばれた人だけが持つものではなく、誰の内にもあるのです。才能を活かせるごく一部の人がいる一方で、多くの人は才能に気づくこともなく【普通】の人と化してしまいます。それには、様々な理由があげられますが、特に日本の文化では、自分が出来ること、得意なことに対して、謙虚であることを美徳としています。これが、自分を卑下することになり、輝く才能を自分で消し去ってしまっている。そんな理由も少なくないのです。
自慢になってはいけないと、謙虚を心がけたつもりが、いつの間にか自分を否定していることになっていないか?一度、自分自身を振り返ってみること、案外、謙遜になっていることも多々あるものです。自分で自分の能力や価値を下げてしまうことに、気づいていない場合がよくあります。
【謙虚】であることと自分を【否定】することは、まったく違います。勿論【自慢】しろと言っているわけではありません。自分が上手にできることや得意なことを【謙虚】に【認める】ことが、才能を伸ばすことに繋がっています。例えば、天才や、巨匠と呼ばれている人は、人としての在り方にも称賛の声があがります。
それは、自分自身の技にあぐらをかくことなく、常に【謙虚】でありながら、更なる技を追究しているからです。目下の技をジャッジするどころか、正すところをアドバイスし素晴らしい所を称え、自分のこやしにさえする学ぶ姿勢が垣間見えます。まさに『賢者は愚者に学ぶ』のです。常に吸収するので、技はどんどん磨かれていき、おごらない真摯な態度で、飽くなき追及を続けるから、神の技となっていくのです。
要するに、【才能】は謙虚であることで、健やかに育ち、常に追究しているからこそ、磨かれていくということです。どんな才能も【継続】していくことで、磨きがかかるのです。最初はちょっと人よりうまいかも?くらいから始まり、それを続けられるかどうかで【才能】となっていきます。
では、私たちが【継続】できるものって、どんなことがあるでしょうか?自分に興味のないものほど、続けることは困難です。でも、好きなことや興味のあることは、たとえどんなに忙しくとも、それを行う時間を見つけだし、やろうとするものです。それほどまでに自分を虜にするもの。それが、【才能】となっていくことがとても多いです。『好きこそものの上手なれ』という言葉がありますが、ほんとにその通りですね。
やってみると、好きでもない、大して興味もなかったということに気づくこともあります。それなら、他に気になっていることに変えれてみればいいだけで、そこではなく他に才能が在る、というだけのことです。
【継続】できるものなのかどうか?という視点で才能を探してみると、結構みつかるものです。『それほどここに才能を感じませんが・・・』と思うかもしれません。その場合は、それを行うのが【苦】なのか【楽】なのかを感じてみます。自分が好きでも興味もないものを長年続けるのは、苦痛を伴います。でも、それが好きで、やらずにいられなくて、気になって仕方がない・・・というのは、そこ何かがある証拠です。
自分が苦を感じることなく【継続】していられるもの。それを見つけ、続けることで、人から褒められたりする機会もあるかもしれません。そこで【謙遜】ではなく【謙虚】です。
『素晴らしいですね!!』という賛辞を頂いたら、『いえいえ、そんな。まだまだ全然です。』・・・ではなく、ここは素直に『ありがとうございます。』と、嬉しいことを是非、伝えてほしいところです。『これからも、そうおっしゃって頂けるよう、精進していきます。』と続けることで、おごることのない、謙虚さが広がっていくのです。
相手に向けた言葉ですが、言葉は、自分も聴いていることを絶対に覚えていてください。
出た言葉は、エネルギーとも言えます。自分のエネルギーが、自分の雰囲気となって、まとっていく。心では『ありがとう』と思っているけど、『全然まだまだ』と言ってしまうと、何が起こると思います?心で思っている『ありがとう』が、『全然まだまだ』に覆いかぶされて、やがてはキレイに隠れてしまうのです。こうやって、あったはずの才能が見えなくなり、やがては【普通】の人になっていってしまうのです。
才能開花も、自分のハートに正直に生きることが大切です。自分自身に正直であるということは、自分に気づいていなければならないということです。自分が何を思い、どう感じているのか?ハートは、自分ファーストでありながらも、他者に不快を感じさせることなく、調和をもたらすことを可能とします。自分自身の才能に目覚めながら、周りの人にも恩恵を与えられるのです。
そんな風に才能を活かしていけることを、【使命】ともいいます。
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