人間が来ては、必ず聞いてくる「寂しさ」なんて、これまで感じたことも、思ったこともありません。
森と、いつもたくさんおしゃべりしているから。全てが愛おしい。私を柔らかく、いつも抱きしめてくれる。全てのものが揃っている。ここが大好き。
たくさんの存在が、私を和ませ、楽しませ、心地よさをくれる。
そうやって、日々を過ごしていたある日・・・・
風が、血のにおいを運んできました。鳥が慌てています。
湖に映し出された様子からは、人間たちがパニックに陥っていることを知らせています。
少し前に、森は私に教えてくれました。もうすぐ、大きな地震があることを。
人間もそのことに気づき、パニックになっていることは、すぐにわかりました。
森は、今日も美しく、空はどこまでも高く、果てしなく広く、輝くほど青い。
破壊と創造。
「大きな地震」がくる。
ただ、それだけのこと。
ただ、それだけと言ってしまうことで、傷付く人間もいるかもしれない。
だけど・・・
地球には、地球のリズムがあるのです。
破壊と創造は、地球が織りなす、ダイナミックで可憐な気息。
躍動感が、体全体に伝わります。
高揚感が、地面一杯に舞い上がります。
私たちは、今、この荘厳さの中にいるだけなのです。
サラのお話し➂へつづく
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