思いだしたくないことがある。

たくさん傷ついてきた。悲しい思いが今もある。少しでも触れると、胸が、ズンとなる。無気力になっていく。でも、平然としていなければ。誰にも気づいてほしくない。自分が痛みを抱えていることを。誰にも悟られてはいけない。だから、幸せをアピールしておこう。どれだけ充実しているかを。そうやって、弱音が吐けない自分が更なる痛みを作っていく。いい加減、しんどい。苦しい。

『自分に問う』ということ

自分に嘘をつくと、苦しいですね。実は、痛みを抱えている人って、特別ではありません。誰もが、何かしらの痛みを持っています。身体の痛みも、人生の痛みも、人類共通！だからとは言いませんが、痛みを恥じることはないのです。

私たちは、「自分に問う」ことを、教わらずに大人になってしまいました。教わったことは、親や先生の言うことをしっかり聴く！です（笑）その結果、自分の力に気づくこともなく、自分がどうにかできるなんて、思いもしない状態のできあがりです。

ところで、痛みって、何のためにあるのでしょうか？痛みは、突然やってくるように感じますが、実は長いこと、ずっとそこにあったものが噴出しただけなのです。苦痛が伴って初めて、私たちは自分自身に、聴く耳を持ちます。

「何故、こんなに痛むの？」

その貴重な答えを、私たちは自分で使うことをしません。どこかの先生に持っていくだけなのですよ。「実はこういうことがあって、だから痛いのかもしれません」「じゃあ、お薬を出しておきましょうね」って、一生、これを続けますか？

自分の弱さを認めるのは、とても勇気のいることです。だけど、実際は、そこが痛んでいるのです。私たちは、自分の限界を知ると、痛みを感じます。痛みは、自分を否定するときによく起こります。悲しさや怒り、惨めさなど、みたくない自分を感じるとき、痛むことがあります。時に落ち込み、時に自分を責め、時に相手のせいにし、その度にいろんな感情が動き、疲れます。だから、痛まないようにしたい。なるべくなら、感じたくないと、そこに蓋をします。

痛みを感じるとき、それが実際の体でも、心の痛みでも、それがどんなものかを、私たちは経験しています。どんな場合に痛み、どんな言葉に痛むのかも。真っ暗で、独りぼっちのような気持ちになることも経験しています。何より、私たちは、痛みのない状態を知っているのです。それが、どんなに健やかで、晴れ晴れした気分なのかを、経験しているのです。だから常に、この状態でいたいと願う。

でも、痛むのです。

痛みって、自分自身からのメッセージなんです。ダメージを、自分に教えているものなの。私たちは、【痛み】を、知る必要があって生まれてきました。痛みとは、どんなものかを体感し、成長の糧としているの。自分が気づくべきことに気づけるよう、無視できないこととして、自分自身が、痛みを起こしているのです。そう。気づいて欲しくて、自分が創りだしたものとも言えるのです。

自分で創りだしたのですから、自分で痛みを癒す方法も知っているということです。自分自身が秘めている【力】に目覚めるのに、【痛み】は最高のきっかけとなるのです。そこに気づくと、痛みは、尊い体験になっていきます。自分自身からのメッセージに気づくたび、自身の労わるべきところが、明確になっていくの。

私たちは、自分への愛が、足りないことがあるのです。人間ですものね。「自分自身に優しく」とはいえ、無意識に、負担をかけていたり、無視している【自分】がいるのです。私たちの痛みは、まさに、そこなの。どんな自分を癒す必要があるのか？そこに気づくと、痛みは静まり、やがて、消えていきます！

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