太陽、森、木

人生の台本とは何か?

『この世界に、どうして生まれてきたのですか?』

『何をするべくして、やってきたというのでしょう?』

『誰にでも使命はあると言いますが、自分にもあるのでしょうか・・・?』

こうした究極の質問を受けることは、よくあります。この手の問題を頭で考えると、これはもう堂々巡りになるか、過大に育ちすぎたエゴイズムによって、見誤った身勝手な独り善がりになり兼ねません・・・。

全ての方に共通した結論はこうです。あなたが持って生まれた個性を活かすことが、自分を成就させること。誰にでも、託されたものがあります。それを成そうとすることへと、導かれるものです。


いつの間にか差し替えられている、違った人生の台本


ところが、成すはずの台本から、微妙にズレが起ってしまうことがあります。

教育や習慣、環境など、この世界でのルールに縛られ始め、『こうあることが正しいはず』という世間一般の台本と、自らが知らず知らずのうちにすり替えてしまう。すると、私たちは、どこかに違和感を感じながらも、何が自分を苦しめているかに気づくことなく、本来のものとは違った台本のまま、この人生を創造してしまいます。

魂は、今生の課題や宿題を知っているので、軌道修正をするために私たちにあらゆる気づきを促します。そこに、痛みが伴うこともあります。人が、本気で人生に向き合わざるを得ない方法として、痛みがあるのだとしたら、とても有り難いものだと思いませんか。実際にそうなのです。

大病を克服した方が、人生の困難を乗り越えた方が、大切な人を亡くした悲しみから立ち上がった方が、人生を振り返ると・・・・『あの時期がなければ、今の自分はない』と、清々しくも力強く凛とお答えになります。

そして、本当に生まれ変わったかのように、これまでとは全く異なった生き方をする人は少なくありません。いつの間にか違ってしまっていた台本に沿って生きていたことに気づき、本来の台本(使命)を思い出すのです。それは、自分にとって何が大切かが分かるので、そぎ落とすものが何なのかも、必然的に分かります。

人生に本当に必要なものと、そうではないもの、人生の断捨離ですね。そうやって身軽になった私たちは、魂の望む方向へと心も身体も整え向かうことができるのです。

それを解明するためには、自分を知ることが大、大、大前提になります。さらに加えるならば、自分の台本に早々に気づくことができれば、人生の痛みを回避することも可能なのです。

 


セットになっている生と死


自分がどうして生まれてきたのかが分かると、必然的に、なぜ死ぬかも分かります。生まれることと死ぬことは、コインの表と裏のように2つで1つ、セットになっています。

死を予感させるような重大な経験をすると、その後の生き方が変わってくるのは、当然なのです。死を目前にするからこそ、自分の生き方が視えてくる。どう生きることが、穏やかな死を迎えられるのか。やり残したことは、ないだろうか。

そうしてやっと、本当の台本が浮かび上がってくるのです。

本気で頑張ってきたはずが、全くの見当違いだった・・・ということはよくある話です。特に、バリバリのビジネスマンには多い傾向があります。もっと愛すべきものがあったことに気づく。何を大切にするべきだったかが痛いほどに迫ってくる。限りのある人生の中で、もっと時間を費やしておくべきものが、光り輝く。どうでもいいことに、一番時間とエネルギーを使っていたことに、ようやく気づける。

幸運にも、私たちは、手遅れになってから気づくのと、今、この瞬間から気づきを広げるのと、いつでも自由に選ぶことができます。

 


自分を知り、自分を思い出す!


どうして【自分】が、ここにこうして存在しているのでしょう?このことについて、徹底的に解明を試みたことはありますか。

世の中には、たくさんの学びが溢れています。様々な分野の、それぞれのお勉強は、自分の外側での表現方法とも言えます。そんな中で、自分を学ぶための勉強はあまりに少なく、自分を知るにはどうしたらいいのかを教えてくれるところは、ごくわずかです。人生の台本を思い出すには、外側を飾り立てる(地位や名誉、お金など)必要は全くなく、自分の内側へとただ、意識を向けるだけです。

宿命に生き、運命と戯れ、使命に生きることは、自分にとっての自然体。ここに無理が生じたり、偽ったりすることで、エネルギーのどこかが歪みます。歪んだエネルギーにバランスをもたらすために、更にいびつになる。この繰り返しが、痛みの原因。身体の痛み、人生の痛み、全てはここからです。

水は、木になることはできません。でも、木を潤し滋養を与えることはできます。森は、海にはなれません。でも、天からの恵みの雨をしっとりと受け止め、海に還すことができます。私たちを常に癒し続けてくれる自然にも、それぞれの役目があるのが分かります。もし、水が木になろうとして立ちはだかるなら、世界は氷に閉ざされてしまいます。森が海になろうとすれば、洪水のような山崩れが起こり、世界を飲み込むでしょう。

本来の台本から遠ざかろうとすると、フリーズしてしまったり、混乱を引き起こしてしまうのです。自分の台本を思い出し、自分らしく人生を謳歌するには、まず、自分を知ることから始まります。

 


自分の人生の台本に生きる


私たちは、自分以外の何かになることに、とても必死になってしまう傾向があります。あっちの方が、割が良い。こっちの方がお得。こうする方が効率的。ああすることは無意味。・・・魂の導きは、最初はとてもささやかに聞こえてきます。だから、思考が張り上げる声に、説得力があるような気がして、つい、損得で人生をいきようとしてしまいます。毎日何かに反応し続け、それだけで辟易してしまうでしょう。

あなたが、あなたの人生の台本に生きない限り、生きている感じがしないかもしれません。生きている意味も、分からないままかもしれません。人生には張りがなく、色あせて、つまらないと思うかもしれません。。。

でもね、自分を思いだすと、自分に託されたものに気づくと、自然に活力が漲ります。自分を知っていくほど、自分が何をしたらいいのかへの、明確な光が人生に差し込み始めます。雪解けのように、凍っていたエネルギーが溶けだし、本来自分が注ぐべきものへと、エネルギーを使うことができるようになります。

すると、人生は潤い、喜びと情熱が内側から溢れだしていることに気づくでしょう。するべきことがたくさんあって、時間を無駄にできなくなります。あなたが行う全てのことに、大きな意義と意味を持っていることに気づいたら、走り出したくなるのです!自分の人生の台本通りに生きていると、どんなことが起こっても、心から大丈夫だと絶対的な安心感を自分自身にもたらすことができます。

だって、全ては台本通りなのですから。起こる全ては、起こるべくして、起こっているからです。

まずは、自分を知ることから始めましょう!

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